Shizuko's
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管理人の戯れ言 |
10.有名人の話 4(岩井半四郎親子) |
1979年頃、岩井半四郎宅を訪問する機会があった。 岩井氏は有名な歌舞伎の女形役者である。当時、勤務していた会社の社長 が、ひいきしていた歌舞伎役者である。 新宿にある瀟洒な自宅は稽古場も兼ねていた。稽古場に案内された私は、岩井半四郎夫人がお弟子さんに稽古をつけているところを、暫くの間、見学させて戴いた。稽古が終わるや否や、先程の厳しい様相と打って変わって、柔和な気品のある物腰の夫人が私の前にいた。私が秘書室(社長)からの伝言を伝え終え、我々が会話をしていると、一人の若い女性が稽古場に入って来た。高校生ぐらいの初々しい、奇麗なお嬢さんであった。 稽古場の中央から、一段下がった板間で三つ指をついて一礼すると、 「私の一番下の娘です。」 このあと、どのような会話をし、どのようにその場を退席したの定かでない 。 岩井友見、仁科明子の二人の有名な姉、父を持つこのお嬢さんが、今何をされているのか分からない。 私は、夫人が三番目のお嬢さんを紹介(多分、偶然稽古場にきたので紹介してくれた。)してくれたことに驚いただけではなかった。あの当時は岩井親子にとっては、苦難と苦渋の時期であったと思ったからである。 仁科明子が俳優の松方弘樹と不倫中で、週刊誌、スポーツ紙等は岩井夫妻、不倫許さず、松方氏に怒り浸透、娘に勘当などと報じていたのである。 しかし、私がこの時お会いした夫人は、とてもそんなに怒っている様子もなかったし、とても温和な方であった。後日お会いした、岩井半四郎氏もまた、夫人同様、温和で穏やかな方でした。 私はこの時、岩井夫妻は東映の看板俳優の松方弘樹との不倫を認めていたのではないかと思った。立場上、娘が妻子ある男と不倫を認める訳にはいかなかったのだろう。後日、松方弘樹は当時前代未聞の3億円の慰謝料を前夫人に払い、仁科明子と再婚したのである。勿論、今年松方、仁科夫妻も離婚することになるのだが。 岩井夫妻はどんな気持ちでいるだろうか。約20年前に何となく認めてしまった、娘の不倫が松方弘樹の不倫によって離婚することになるとは。 夫妻は娘の不倫を認めていたかもしれないが、今、その間違いにきずいたに違いない。 今は只、三番目のお嬢さんが、幸せな生活(結婚)を送っていることを、祈るばかりである。 |
2000年12月26日
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