小学校4年の娘が、毎週土曜日にサン・フランシスコの日本語補習校でお世話になっている。
今日も「はやいね!あと1回で4年生も終わりなんだよー」と言って、元気に日本語補習校に行った。
昨年は私にとって初めてずくしだった。
*授業参観
*運動会のヘルプ
*個人面談
今までは、これらの事以外のこともすべて”先生”がやってきたのである。
数年前から、アメリカの現地校の行事には出来るだけ参加しているのだが・・・
3人の子供がこの補習校にお世話になっているにも拘わらず、初めてとは我ながら恥ずかしい。
ところで、初めての個人面談について話そう。
授業参観で見た、感情を表に出さないクールな担任の”I”先生とは違って、個人面談では、優しそうで笑顔の美しい先生でした。
先生は簡単な挨拶をすると娘について話してくれた。
「”以外”にできるのでビックリしました。」
「いつもおとなしく静かなので、わかるのかわからないのか心配していましたが・・・」
「テストをすると”以外”に解っているのですね。」
私は”以外”な誉め言葉にのってしまった。
「そうなんです。」
「家では、うるさいぐらい元気なんですが、学校ではおとなしいようです。」
「アメリカの現地校の個人面談でも指摘されました。」
「{成績はストレートAでも、手を上げることは一度もない。}と」
「それは、自然に変わってくると思いますよ。」と先生。
「家では乱暴な言葉を使ったりマナーが悪いんですよ。」と先生の笑顔に誘われ余計な事を言ってしまった。
実は我が家の”先生”から子供の悪口は言わないようにと言われていたのである。
そこで私は2、3週間前の国語のテストの話に変えた。
補習校に行ってくれるだけでも嬉しいのに、95点もとってきたので5点の間違いは一体何かチェックした時のことである。
(チェックをすることは初めてで最後かも知れない。)
質問を読んでみるとどうしても、娘のだした答えと同じだった。
詳しくは覚えていないが次のような質問だったと思う。
{xxxxをしていたのはどのような時でしたか?}
正解は{ようやく汽車が入ってきた時}
娘は{汽車が入ってきた時}と答えてしまった。
優秀な皆さんは、正解が当然と思えるかもしれませんが、私はこの答えにも同意できないし、常々決まりきった回答に疑問をもっていた。
アメリカの教育がベストとは思わないが、こんな時スマイル・フェイスの横に100点をつけてくれるだろう。もしくは5点マイナスの所を1点マイナスするだろう。
日本語のテストでは、なかなかとれない100点のチャンスを、教科書どうりの回答で奪われてしまったと、言ってしまったのです。
「あの問題は他の先生とも相談したのですが・・・」
「あのような形になりましたが、次回同じような疑問がありましたら、是非すぐにお知らせ下さい。」とモナリザのような笑みを浮かべ、テーブルの上を一瞥した。
私は自分の両手が、膝の上からテーブルの上に移動していたのにやっときずいた。
話に夢中になっていたのか、私はリラックスした話方だったようだ。
私は体中に冷や汗を感じた。
先程、娘は家ではマナーが悪いと先生に言ったばかりなのに・・・・。
私がまずやらなければならないのは、娘の教育より自分の教育が先かも知れない。
一昨日、我が家の”先生”が知人の家で言われたそうである。
「昨年の運動会のときのご主人の態度は悪かったですね。」と。
”先生”は呆気にとられて何も言えなかったそうです。
”先生”はもちろん私もどんな無作法をしたのか、思い出す事はできませんでした。今まで”先生”も私も直接そのようの事を言われたのは初めてでしたので驚くばかりでした。
ただ間違いなく言える事は、私の両手は膝の上にはなかったことでしょう。
ところで”I”先生一年間ありがとうございました。
娘も”I”先生が担任で大変喜んでいました。
面談後のテストでは三角印を戴いたり、点数も少し良くなったように思われます。他の生徒にも大いに甘く付けて下さい。
また、面談の時の言いたい放題の無礼、行儀作法の無礼ともにお許し下さい。