Shizuko's Ceramic Class

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管理人の戯れ言

55.死ぬかと思った。#4(流行おくれ)

娘のアメリカの現地校は夏休みになったが、日本語補習校は夏期講習に入った。
毎朝、靴下のチェックに余念がない。
特に、思うようにいかない靴下の場合は大変である。
伸ばしたり、折り返したり、きりがない。
ゴムの緩い靴下に悪戦苦戦している娘を見ていると、自分の靴下の事を思い出した。
以前の私は、日本製の靴下を履いていたのだが、数年前からアメリカ製を中心に購入している。
日本製は伸縮性があり、足にとって悪いのではないかと思われるほどきつい。
アメリカ製は、足にとっては程よい感じであるが、数回はいているうちに緩くなる。
足の小さい日本人にとっては少し大きすぎるのと、安物を買っているからかもしれないのだが・・・

そんなアメリカ製の靴下は、数年前に「ルーズ・ソックス」が日本の女子高生の間で流行ったことを思い出させる共に、昨年の「事件」が走馬灯のように蘇ってきた。

その日、我が家には赤ちゃん連れのお客様がいた。
赤ちゃんが泣き始め、オムツを替えようとした為、私は席を外し台所に向かった時のことである。
ベビーシートからカーペットに移された赤ちゃんの横を、私は静かに横切ったのである。
私は赤ちゃんに眼を落としながらも、自分の足元が眼に入ってきた。
その時、Rさんも私の足元に眼を移したのを、私は見逃さなかった。
両足のつま先には、巨大な三角帽子がそそり立っていたのである。
おとぎ話に出でくるおじいさんが、寝るときに使うあの帽子にそっくりだった。
だが、それは紛れもなく靴下だった。
靴下の半分以上がずり落ちて、両足の靴下が三角帽子のようにそそり立っていたのである。

それを見た私は、足早に台所に入った。
素早く「三角帽子」を靴下に変えると、冷や汗が体中に流れ、100万ボルトの電流がつま先から脳天に逆流した。

その後、台所からどのようにしてリビング・ルームに戻ったのか、どんな話をしたのか、私は今でも全く思い出すことが出来ない。
私の記憶は、台所で綺麗に洗い流されていたのかもしれない。

6月29日2002年


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